千年以上続く京都の夏の風物詩「祇園祭」。
京都市内各所にて、1カ月にわたり様々な神事が行われる。今年も無病息災の願いを込めて、活気に満ちた祭りの風情を現地で体感しよう。
祇園祭の主なスケジュール
- 1日(月)
- 吉符入 ※非公開
- 2日(火)
- くじ取り式 ※非公開
- 3日(水)
- 鱧奉納奉告祭
(14:00〜/八坂神社 ) - 5日(金)
- 長刀鉾稚児舞披露
(15:30〜) - 7日(日)
- 綾傘鉾稚児社参
(14:30〜/八坂神社) - 10日(水)
- 前祭 山鉾建て
(14日まで/各山鉾町)
お迎提灯
(16:30~/八坂神社→四条通→市役所→四条通→八坂神社)
神輿洗式
(20:00〜/四条大橋) - 12日(金)
- 前祭 山鉾曳初・舁初
(13日まで/各山鉾町) - 13日(土)
- 長刀鉾稚児社参
(11:00~/八坂神社) - 14日(日)
- 前祭 宵山
(16日まで/各山鉾町)
屏風祭
(16日まで/有志の町家) - 17日(水)
- 前祭 山鉾巡行
神幸祭・神輿渡御
(16:00~/八坂神社) - 18日(木)
- 後祭 山鉾建て
(21日まで/各山鉾町) - 20日(土)
- 後祭 山鉾曳初・舁初
(21日まで/各山鉾町) - 21日(日)
- 後祭 宵山
(23日まで/各山鉾町)
屏風祭
(23日まで/有志の町家) - 23日(火)
- 琵琶奉納
(13:00〜/八坂神社)
オハケ清祓式
(14:00〜/又旅社) - 24日(水)
- 後祭 山鉾巡行
(9:30~/御池通→河原町通→四条通)
花傘巡行
(9:30頃~/下京中学校成徳学舎→八坂神社)
還幸祭・神輿渡御
(17:00〜/御旅所→八坂神社) - 25日(木)
- 狂言奉納
(11:00~/八坂神社) - 28日(日)
- 神輿洗式
(20:00~/四条大橋) - 31日(水)
- 疫神社夏越祭
(10:00~/八坂神社境内・疫神社)
※吉符入、山鉾建て、山鉾曳初・舁初などの行事日程は、山鉾町により異なります。
※屏風祭の日程は、各家(企業)により異なります。
吉符入(きっぷいり)
祇園祭ではじめの神事。7月1日から、各山鉾町で祇園祭の無事を祈願する。あわせて、祇園囃子の練習なども行われる。
くじ取り式(くじとりしき)
山鉾巡行の順番を決める行事。京都市長立会いのもと行われる。巡行の先頭を行く「くじ取らず」の長刀鉾に続く山は「山一番」と呼ばれ、縁起がよく名誉なこととされている。
山鉾建て(やまほこたて)
7月10日を過ぎると、通りのあちこちで山鉾を建てる様子が見学できる。組み立ては、釘を一本も使わない「縄がらみ」という技法で行われる。山鉾が問題なく動くか確かめる、山鉾曳(ひき)初・舁(かき)初にも注目。
お迎提灯(おむかえちょうちん)
神輿を迎えるため、多くの提灯をたてた約500名の行列が、祇園囃子を奏でながら通りを巡行する。
前祭宵山(よいやま)
駒形提灯に明かりが灯ると、辺りは祭りムード一色に。各山鉾町では粽をはじめとした縁起物が授与される。鉾によっては授与品の購入で鉾に上れることも。
前祭山鉾巡行(やまほこじゅんこう)
山鉾巡行は神輿が八坂神社に渡御する前の、露払いをするためのもの。「動く美術館」とも称される、豪奢(ごうしゃ)な装飾の23基の山鉾が京の街を巡行する。長刀鉾による「注連縄切り」はもちろん、交差点で方向を転換する「辻廻(まわ)し」に注目を。
山鉾巡行 前祭:月鉾
神幸祭(しんこうさい)
八坂神社の御祭神を乗せた3基の神輿が八坂神社を出発し、四条寺町にある御旅所まで「ほいっと、ほいっと」という掛声の中、氏子地域を渡御。八坂神社の石段下や交差点で行われる、勇ましい「差し上げ」「差し回し」も見どころ。
後祭宵山 / 後祭山鉾巡行
(よいやま / やまほこじゅんこう)
後祭は露店がなく落ち着いた雰囲気。宵山では、山鉾に駒形提灯が灯る幻想的な光景や、各山鉾町の屏風祭を楽しもう。山鉾巡行では、還幸祭に向け、後祭の山鉾が通りの露払いを行う。巡行ルートは前祭と反対回りになるので注意。
花傘巡行(はながさじゅんこう)
山鉾の原型といわれる花傘や舞妓達を乗せた曳き車、獅子舞、鷺踊など約1,000人の華やかな行列が巡行。八坂神社に戻った後は、芸能を奉納する。1966年に前祭、後祭の山鉾巡行が17日の合同巡行となった際、24日の山鉾巡行の代わりとして始まった。
還幸祭(かんこうさい)
神輿が御旅所を出発し、八坂神社を目指す。午前0時頃、八坂神社では境内の灯りが消され、御祭神の御神霊を本殿にお還しする遷御が静かに執り行われる。
疫神社夏越祭(えきじんじゃなごしさい)
八坂神社で大きな茅の輪をくぐり、無病息災を祈る。京都の各地で見られる夏越祭は、八坂神社の御祭神・素戔嗚尊の逸話に由来している。
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八坂神社のお祭り
祇園祭といえば、大きな山鉾が次々と動く山鉾巡行を思い浮かべる人が多いかもしれない。しかし祭り本来の目的は、八坂神社の御祭神が神輿に乗って氏子地域を渡御すること。山鉾巡行は、神輿が渡御する前に、通りを露払いするために行われている。
八坂神社
境内自由
075-561-6155
【アクセス】阪急京都河原町駅下車 約10分 -
前祭と後祭
山鉾巡行は、神幸祭と還幸祭にあわせ、2回行われる。前祭は神様が御旅所に渡御するための露払い、後祭はお還りになるための露払いだ。一日に統合された時期もあったが、現在は伝統的な姿で開催されている。
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三基の神輿
三基ある神輿には、それぞれの祭神が祀られている。
中御座(なかござ)
六角の屋根に鳳凰を掲げた神輿。主祭神・素戔嗚尊(スサノヲノミコト)を祀(まつ)る。東御座(ひがしござ)
四角形の屋根。素戔嗚尊の妻・櫛稲田姫命(クシイナダヒメノミコト)を祀る。西御座(にしござ)
八角形の屋根。素戔嗚尊の8人の子ども・八柱御子神(ヤハシラノミコガミ)を祀る。