車両図鑑
車両まめ知識
tips01 車体の色のひみつ
車体の色は、1910年の開業時からマルーンカラー(茶色系統)で統一。一般的なマルーンは栗(マロン)に由来する茶色ですが、阪急電鉄では、もう少し黒みの強い小豆色やチョコレート色に近いカラーを「阪急マルーン」として採用しています。
変わらないマルーンカラーの陰には、塗料や塗装技術の進歩だけでなく、携わる担当者の高度な技術が隠されています。例えば、傷んだ塗装を補修するために行われる塗装前の下地作り、いわゆるパテ付け。表面を凹凸なくつるつるに仕上げるには、この工程が肝心で、パテを均一に塗ってこそ、車体が鏡面のように美しく輝くのです。
tips02 内装のこだわり
鉄道草創期は電車の内装に木を用いていましたが、不燃化のため鉄製に代わっても鉄板に木目印刷を施していました。その後の軽量化に際しても木目模様のアルミ製樹脂化粧板を使用し、温かみのある車内を演出しています。このこだわりの内装も、伝統の一つです。
tips03 座席の特徴
ゴールデンオリーブ色とよばれる、みどり色の座席が特徴です。シートの素材には、アンゴラ山羊の毛を採用しており、肌触りにもこだわっています。また、シートにはバネが入っており、座り心地もふかふか。数年ごとにシートの生地を全て取り替えるなど、出来るだけきれいに保つよう心掛けています。