技術・車両部門のご紹介
技術・車両 | 工場 | 台車
お疲れさま。帰ってきた車両に、
そう声をかけた。
4年前、検査を終えて送り出した車両が、決められた走行距離を
たっぷり走って工場に戻ってきた。
これこそが、私たちの勲章。
次の4年間も元気で働けるように、すみずみまでしっかり整備して、
送り出してやろう。
故障が許されない台車の検査を徹底して行います。
技術・車両部門 | 工場 台車
車両は4年、あるいは60万キロ走行すると、全般重要部検査を行うために工場へ送られます。 送られてきた車両は車体と台車に分解して、担当部署へ移します。台車はさらに分解して、 車輪と車軸からなる輪軸の検査を行います。輪軸は、故障するとバックアップできない一重系と呼ばれる重要な部分。 作業にミスは許されません。検査結果は試験装置などによって正確に数値化されますが、目や耳、 触感など人の五感を使って小さな異音や変形といった異常にも細心の注意を払っています。
技術・車両 | 検車 | 状態・機能検査
屋根も床下も、点検を待っている。
安全には、近道はない。
この車両は、このあとの営業線へ出て行く。
定刻になれば、お客様を乗せて走る車両だ。
その時まで、我々のチームが一丸となって点検する。
見落としてはいけない。遅れてはならない。
のしかかるプレッシャーも、安全を自分たちが支えていると思えば、
はね除けられる。
車両の正常な状態を維持する状態・機能検査。
技術・車両部門 | 検車 状態・機能検査
状態・機能検査は車庫で定期的に行う車両検査のひとつで、およそ3ヵ月ごとに実施します。 通常、十数名の検車員が一斉に車両を取り囲み、台車、ブレーキ装置、ATS(自動列車停止装置)、 車内の照明やドア、屋根のパンタグラフなどすべての機器・装置を丸一日かけて調べます。 午前中は目視や触指、耳や鼻も使って異常がないか確認し、必要に応じて調整や部品交換、修理を実施。 午後からは実際に各装置を動かして機能が正常であることを確認します。車両の安全な状態を維持するため、 このような検査を日々行っています。
技術・車両 | 工場 | 空装
目に見えない所に
大きなトラブルが潜んでいる
小さなキズを探し出す。
埃さえも見逃さない。
整備に関わる自分たちの役割を考えれば、息を詰める作業も当然と思う。
お客様の安全が第一であることはもちろん、
乗務員や車両も我々が守るんだと、胸に刻んで取り組んでいる。
空装機器は、ひとつひとつ分解して動作を確認します。
技術・車両部門 | 工場 | 空装
車体にはブレーキやドアの開閉など、圧縮空気を使う空装機器がたくさんあります。 これらの装置は全般重要部検査の際には車体から取り外し、ひとつずつ分解して不具合がないかを確認。 必要があれば修理、消耗品の交換などを行います。そして再び組み立ててから、実際と同じ圧縮空気を試験装置で送り込み、 異常がないことを確認してから車体に戻します。全般重要部検査は今後4年間の正常な動作を保証するための大切な検査です。 一瞬も疎かにすることはできません。
技術・車両 | 検車 | 車輪転削
安全のため、乗り心地のため、
車輪の疲れを削り落とす。
まるで刀鍛冶のように車輪を研ぐ。
何千キロも走るうちに、鋼鉄の車輪も少しずつ削れ、
疲れが溜まってしまうのだ。
安全のために乗り心地のために、ミリ単位の精度で整える。
お客様は知らない、まさに縁の下の力持ちの仕事だ。
車輪の転削作業は安全と快適を足元から支えます。
技術・車両部門 | 検車 車輪転削
電車の車輪はレールとの摩擦などによって削れ、徐々に形状が変わっていきます。それは振動や騒音だけでなく、 大きな故障の原因にもなります。そのようなトラブルを防ぐため、車輪を専用の旋盤で削り、正常な形に修復します。 これが車輪転削と呼ばれる作業です。車輪転削は車輪を車両につけたまま行うことができるため、作業が終わり次第、 車両は本線に復帰することができます。阪急電鉄では車輪の状態を常に監視して、転削の要否を判定する装置を設置しており、 つねに車輪を良好な状態に保つようにしています。
技術・車両 | 工場 | 試運転
安全への思いが、
ここでひとつになる。
検査のために取り外された各装置は
厳しいチェックや丁寧な整備の後、再び車両に集結する。
工場内での調整を終えた後は営業線での試運転。
小さなミスひとつも見逃せない。
それは私たち全員の安全への思いの結晶。
だからこそ何事もなく力強く走る姿を、誇らしく思えるのだ。
全般重要部検査の最終確認「試運転」で、4年間の車両の安全を保証します。
技術・車両部門 | 工場 試運転
全般・重要部検査とは自動車の"車検"に相当するものです。正雀工場内で各機器の整備や調整を行った後、 最後に車両としての性能確認のため営業線(京都線の正雀~桂間)で試運転を行います。工場の担当者が添乗し、 営業列車と同じ速度で、制御装置、モーター、ブレーキ装置の性能を確認。その後、台車や扉からの異音や車両の揺れを確認・調整し、 検査は終了します。安全・安心な車両を維持していくため、車両に精通した技術員が集中力を研ぎ澄ませて作業を行っています。
技術・車両 | 検車 | 列車検査
車両のクセを知るのも、
安全にとって大切なこと。
車両にもそれぞれにクセがある。
摩擦や痛みに個性が出る。それはマニュアルではわからない。
車両の健康のため、安全のため
一両一両と日々触れ合って、知り合って、理解していく。
それはなんだか、人との関係に似ている。
音やにおいも確認して車両の健康状態をチェックする列車検査
技術・車両部門 | 検車 列車検査
列車検査は、車両の各機器の状態確認と消耗品の補充を行う検査です。10日以内に1度の周期で、各車庫にて実施されています。 担当者は屋根上機器、車体、台車、床下機器など車両各部に異常がないか、目視だけでなく、音やにおいにもこだわり、 小さな異常も見逃さず検査を行っています。