安全全力、阪急電鉄。

みんなの力。ひとつの使命。
運輸部
技術部・施設部門
技術部・電気部門
技術部・車両部門
みんなの力。ひとつの使命。
運輸部門
わたしの
安全全力。
日に何百回と行う指差確認。安全の基本。
1回1回しっかりと意識を集中させる。
同じ路線でも、乗るたびに状況は違う。
天候、時間、季節…あらゆる要因で変わる。
お客様にはどんな時も、ご乗車から下車まで
何ごともあってはいけない。安全が、当然。
その当たり前を守り抜くために、指を差す。
よし。今日も叶える。何ごともない1日を。
運転士の業務は、何よりもお客様を安全・快適に目的地までお送りすること。列車を安全に運行させるため、研修時には規則や手順の徹底的な指導を受けます。さらに、運転士として業務開始後も二ヶ月に一度、講習会に参加し、新たな情報・知識を全乗務員で共有。また、常日頃から上司・部下の垣根なく、業務における相談がしやすい環境を整備し、安全に対する知見や経験が日常的に継承される社風を守り続けています。
運輸部門
わたしの
安全全力。
すべてのお客様が気持ちよく、
安全に乗り降りできるよう心をくだく。
お年寄りやお子さま連れは目視で
乗車を見守り、ゆっくり扉を閉める。
集中力が途切れることはない。
お客様の「ありがとう」に支えられ、
「発車よし」の声に力が入る。
緊張感と、やさしさと。両輪で安全を守る。
お客様のご乗車からご降車までの安全を確保し、わかりやすく丁寧にご案内するのが車掌の業務です。ホームの幅や階段の位置など、すべての駅の特徴や注意点を記憶した上で、その都度、状況に合わせた適切な対応が求められます。停車から発車まで高い集中力が必要となり、走行中は車内にも目を配ります。アナウンスの際は抑揚や滑舌にも配慮して聞き取りやすく、わかりやすく。お客様にも見られる業務なので立ち居振る舞いにも気を配ります。
運輸部門
わたしの
安全全力。
今、この瞬間に何があってもおかしくない。
異常があれば乗務員から連絡を受け、
適切な判断をくだし、指示を出す。
電車は常に動いている。待ったなし。
1分の遅延も、後の運行に大きく影響する。
見えない現場の状況をいかに正確にすくい上げ、
どう的確に伝えるか。状況把握と情報伝達。
満足したことはない。安全にゴールはないから。
列車が今、どこを走っているか。遅れはないか。踏切やホームドアに異常はないか。指令所では運行状況や機器の動作を24時間体制で見守っています。異常が発生した際には乗務員へ直ちに通達し、復旧作業を指示するなど、正常ダイヤに戻すためのさまざまな対応を迅速に進めます。また、最終列車後のレール更換など、夜間作業の調整や監視も重要な任務。昼夜を問わず、常に安全で正常な列車運行に努めています。
運輸部門
わたしの
安全全力。
電車を進める、止める、入れ換える。
信号機とポイントを細やかに操り、
進路を決める。淡々と見えるかも知れない。
しかし、常に考えている。緊迫感を持って。
「今、異常が起きたら、どうするか」
咄嗟の判断力・対応力に磨きをかける。
過去30年にわたる事故事例やエラーを
研究し、今日も仲間たちと研鑽を積む。
信号士は車庫に併設された信号所で、信号機やレールのポイント(分岐器)操作を担っています。信号とポイントの切り替えにより電車や工事用車両の進路を設定するだけでなく、検査や洗車のために車両を入れ換えたり、ポイントの点検など屋外作業も日常業務に含まれます。最終列車を車庫に迎えた後も、深夜作業を行う工事車両や検査車両の出庫・入庫をコントロールし、異常がないかなど現場と連携を取りながら、作業に立ち会うことも。信号所では24時間、絶え間なく見守っています。
施設部門
わたしの
安全全力。
お子様やご年配の方、車いすや白杖をご使用の方…
駅は、すべてのお客様にとって
いつ、いかなる時も安全でなければならない。
駅舎の耐震補強工事など大規模なものから、
壁タイル1枚の補修まで、幅広く担当する。
お客様目線で、駅のすみずみに目を配る。
「いいよね、阪急の駅」「安心だね」
一人でも多くの方に、そう実感してもらえるように。
阪急電鉄 全線87駅の維持管理を担当。駅舎はもちろん、ホームの屋根や待合室、トイレ、床や壁、点字誘導ブロックなど、管理対象は多岐にわたります。日々、駅施設をくまなく点検し、早期にリスクを発見して対処することが求められます。危なくないか、不便はないか、お客様に思いを馳せながら、工事の計画を進めています。豊富な鉄道工事経験や建築士等の資格を持ったスタッフが、専門的かつ高度な知識で駅全体の安全性を高め、保っています。
施設部門
わたしの
安全全力。
鉄橋や高架橋、トンネル、ホームなど
約7,500もの鉄道土木構造物を検査する。
不具合があれば補修・改良工事を行い
沿線の安全性を高めていく。
自分の退職後も構造物は残っていく。
自分の判断が未来の安全に繋がっている。
この先もずっと、安心できる沿線を。
今と未来のお客様を想い、今日も現場に臨む。
沿線にあるすべての鉄道土木構造物を2年に1回の周期で検査します。リスクが発見された場合には、列車の安全運行や沿線のお客様への影響を考慮しながら補修・改良計画を立案。構造物の長寿命化を図りながら、沿線の安全性が長く保たれる施工法を考え、工事を進めます。また、地震や大雨など自然災害発生時には緊急点検を実施し、早急な対応でリスクの拡大を防止。検査の効率化や精度向上を目指して、AI技術やドローンなど新たな技術にも着目し、安全・安心な沿線づくりを実践しています。
施設部門
わたしの
安全全力。
大型の機械を自在に操り、線路を整える。
実作業は深夜。終電と始発の間、わずか2時間あまり。
日中の現場調査、工事計画、機械整備…
緻密な準備を重ねて、臨む。
工事後、整備された線路は体でわかる。
電車の揺れが減り、乗り心地が変わり
やりがいを感じる。しかし、満足とは違う。
まだもっと、良くできる。安全の試行錯誤は続く。
軌道工事課ではマルチプルタイタンパー(レールのゆがみを整正)、検測車(レールの高低差や左右の間隔を計測)、削正車(レール頭頂面を削り騒音や振動を抑制)などの大型機械を有し、軌道の維持管理を行います。保線用機械には複数人が乗り込み、作業員同士で連携を取りながらミリ単位で軌道を調整・整備。工事の過程や結果などは定期的に開催される「技術懇談会」で全員に共有され、より安全に、より乗り心地の良い軌道状態を長く保つための施工方法を議論。安全精度を高める施策を日々、探求しています。
施設部門
わたしの
安全全力。
ベスト・コンディションの線路を保つ。
それが、保線。11年目でも、まだ新人。
線路を歩いてまわり、レールのゆがみや
高低差など、ミリ単位の変化をとらえる。
巡視中は鼻先を電車が通り、全身に風圧がかかる。
恐れを知るからこそ、安全の尊さがわかる。
お客様を、仲間を、自分を守る。
線路から安全を支える。その最前線に、人がいる。
保線の業務は歩くことから、はじまります。阪急電鉄全線の線路をくまなく徒歩で巡回し、レールやまくらぎなどを点検・検査。レール上の傷、ゆがみ、高低差など小さな変化も見逃さない、卓越した感覚が求められます。補修が必要な箇所は計画を立て、工事を発注・実施。線路は、踏切や橋梁など状況に応じて構造や部材も異なるため、補修現場の特長を把握した上での工事計画が求められます。
電気部門
わたしの
安全全力。
異変は、必ずあると考える。
このままで大丈夫か、本当に正常か。
自らに問い、異変を疑い、点検・補修にあたる。
作業現場は地上15メートルに及ぶことも。
ハシゴを足場に、工具を操り作業を進める。
雨でも、風でも、鉄線が冷え切る冬の日も。
電車線なくして、電車は走らない。
作業の翌朝、颯爽と走る電車を誇りに思う。
変電所から供給される電力を電車に送る電車線は、運行中に大電流が流れるため、昼間は目視による点検が中心です。詳細な点検や補修は、終電後に送電を停止してから高所作業で行われます。電車線だけでなく、電柱や架線金具なども入念に点検し、列車運行における事故防止に努めています。深夜作業は約2時間の限られた時間内で3~4駅分の区間を対象に進める必要があり、効率性と正確性が求められます。さらに、高所でのロープや工具の扱いなど高度な技術が必要で、作業員は日々訓練を重ねています。
電気部門
わたしの
安全全力。
点検する装置や設備は数え切れない。
線路を自らの足で歩きながら、
ひとつひとつ点検していく。
些細なミスも、見落としも許されない。
不具合をいち早く見つけ、障害を防ぐ。
自分たちが、守る。誇りが、ある。
作業中、時にお子さんが手を振ってくれる。
あの大切な笑顔に、安全で応えたい。
信通課の業務は、運転保安設備を安全に使える状態に維持管理すること。信号機や踏切をはじめ、駅の転てつ機、自動列車停止装置、ホームの非常通報装置や放送装置、ホームドアなど対象は多岐にわたります。沿線にある無数の装置を日々くまなく点検し、故障や不具合発生時には迅速に現場に駆け付け復旧作業を行います。信通課は全員が電気回路や装置保全に精通したプロ集団。日中は作業現場のすぐそばを電車が通過するなどリスクの高い現場でもあるため、自らの命も守る意識を高く持ち、常にチームワークを重視し慎重かつ的確な作業を行っています。
電気部門
わたしの
安全全力。
ひとつの駅に、およそ1年かかる。
ホーム柵の設置工事は長丁場。
その全工程を管理し、責任を持つ。工事期間中、お客様の安全をどう確保するか。
資材が、お客様の動線を妨げることはないか。
綿密な準備と、幾晩もの夜間作業が続く。
「ホーム柵が設置されてよかった。ありがとう」
とあるSNSの投稿に、思わず胸が熱くなった。
阪急電鉄では、全87駅へのホーム柵設置を目指し、年間4~6駅のペースで設置を進めています。設置完了は2040年の予定。ホーム柵工事を担当する係員は各駅の工程管理をはじめ品質管理を行っています。ホーム柵設置にあたっては、計画から設置までの流れを想定して、支障物になる設備を事前に移動させたり、工事期間中もお客様の安全な動線を確保するなど、多くのタスクが発生します。そのため、各部署との緊密な連携が必須に。実際の作業は深夜が多く、作業員は多い時で60名ほどに。ホーム柵の整備スピードが早まり、短期間での施工が求められる中でも、作業員の安全にも配慮しながら、作業の「品質」と「効率」を高いレベルで両立することを追求しています。
電気部門
わたしの
安全全力。
24時間、見えない電気を見守り続ける。
変電所に、電車線に、設備や機器に
今、電気が正常に流れているか。
様々な部署と連携し、連絡を取り合う。
障害発生時には一刻の猶予を争う。
緊迫した状況でこそ、わかりやすい言葉を選ぶ。
情報を受け取り復唱し、適切な判断を下す。
もっと早く、より的確に。安全への学びは、終わらない。
22か所の変電所をはじめ、電気が流れているさまざまな施設や設備機器が正常に運転しているかを監視し、必要に応じて遠隔制御を行います。また、終電後から始発までの時間帯には、さまざまな部署や区間で夜間作業が行われますが、その際に電気を停止したり送電の操作を担うのも、電気指令員の重要な役割です。電気指令員は、社内だけでなく電力会社や相互乗り入れを行っている鉄道会社とも連携を図りながら、24時間体制で電気の安全を見守っています。電気指令は、電車の血液とも言える電力を送り出す、まさに心臓部であり、ブレーンとも言える存在です。
車両部門
わたしの
安全全力。
全般・重要部検査、最後の関所。
検査や整備がきちんとされたか検査する。
決して自分を「できる」と思わず、
小さな異常も見逃さない姿勢を貫く。
ミスなく美しく整備された各機器に、
技術員たちの安全への思いを感じる。
「ありがとうございます」
仲間たちに心で頭を下げ、車両を送り出す。
4年ごと、8年ごとに実施される「全般・重要部検査」の最終確認・検査を担当するのが総合検査係です。未経験の技術員は配属されず、豊富な経験を積んだ人材のみが集結するチーム。車体や、屋根上作業のための防護柵をクレーン操作で移動させるなど、専門の資格や知識なくしては担えない業務も多い現場です。全般・重要部検査を経た車両は、総合検査係立ち会いのもと試運転が行われ、最終確認・調整の後、検査を終了。安全・安心な車両であるという最終判断をくだす、重要な役割が総合検査係です。
車両部門
わたしの
安全全力。
点検・整備は体で学ぶことが多い。
経験値が優位に働くときもある。
しかし、それだけでは足りない。
車系ごとに様々なデータを集め、解析する。
数値化し、論理的に考え、対策を練る。
将来の安全運行に確かな布石を打つ。
今日、明日、そしてもっと先の安全へ。
五感と頭脳で、安全と向き合っている。
日々行われる車両の「列車検査(10日ごと)」、「状態・機能検査(3カ月ごと)」だけが検車課の業務ではありません。車両に装備された多くの機器について動作データなどを収集・調査し、安全性をより一層高めるための対策を探ります。検査や整備、故障対応の現場では自身の経験値や感覚が大切になる一方で、「なぜ不具合が起きたのか」などの疑問と向き合い、高度に考える力も求められます。一人ひとりが体得した知識・経験・知能・思考力とあらゆるスキルを活かして車両と向き合い、安全運行を支えています。
車両部門
わたしの
安全全力。
相手は電気。目に見えない。だから、難しい。
電気を使う機器は、異常があっても
見た目だけではわからないことも多い。
その上、精密基板は繊細。部品も小さい。
だからこそ、人一倍、慎重に実直に
ひとつひとつ、経験を重ねてきた。
安全・安心を届けたい。その一心で。
阪急電鉄では4年ごと(または60万キロ走行時)に行う「重要部検査」、8年ごとに行う「全般検査」にて車体と台車を分離する全面的な点検を工場で行います。制御係は運転士が操作する主幹制御器をはじめ、冷暖房、蛍光灯、スピーカーなどあらゆる電気機器の検査・整備を担当。機器が正常に動かない時には図面を読み解き、見えない原因を突き止める粘り強さも求められます。基板の接触不良改善や、ネジの締まり具合の調整など繊細な作業も多く、高い集中力で的確なメンテナンスを行っています。
車両部門
わたしの
安全全力。
ここが、安全を守る最後の砦だ。
「異常は自分が一番先に見つける」
すべての感覚に集中し、車両に向き合う。
受け継いだ技術を若手に伝えながら、
自らのスキルも日々、高めてゆく。
自分の検査した車両たちが
今日も無事に、颯爽と走っている。
車両と共に、誇りを胸に、自分も走り続ける。
検車課は10日ごとに「列車検査」、3カ月ごとに「状態・機能検査」を行います。列車検査は3人体制で重要部位を点検し、必要に応じて消耗品を交換します。状態・機能検査では約15人で、より精密に調査。台車やブレーキ装置、パンタグラフ、車内の照明や吊り革まで、すべての機器・装置を調べ、部品交換や修理を実施。また、走行中の車両に故障が発生した場合には、現場に向かい処置を行います。目視はもちろん、音やにおいのわずかな変化も敏感に捉え、的確な判断と処理が求められる任務です。